【決勝戦】第23回ネクタイ対決 課題内容と評価・順位まとめ

戦いの舞台はいよいよ決勝戦へ。これまでのソーイング技術の総力戦となる決勝1本目の課題はネクタイです。


番組内容

イギリス全土から集められた出場者が、アマチュアいちの裁縫名人の座をかけて次々と課せられる難題に挑む。
英BBCで放送された、裁縫バトル番組「ソーイング・ビー」の日本語版。

放送時間

  • 毎週木曜日21:00~放送中
  • 再放送 毎週水曜日12:25~※地域によって異なる可能性があります。

これまでのあらすじ

準決勝では型紙なしでドレスを作り、既製服に袖をつけて、お気に入りの1着を再現しました。優秀作品に選ばれたのはタマラのヨガウエア。リンダが脱落し、コンテストを去りました。

勝ち残った3人が最後の難題に挑みます。

    出場メンバー紹介

    10人いた出場者もついに3人!決勝まで勝ち残ったメンバーをおさらいです。

    チネロ
    「型紙は使わない、これがナイジェリアのやり方。経験が少ないのが武器。」と話すチネロ。今回のコンテストへの出場が自身のキャリアへの大きなステップアップの機会にしたいと張り切ります。ソーイング歴は浅く、普段は2年半前に購入した中古のミシンでソーイングをしています。

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    タマラ
    10歳のときに母親からソーイングを習ったという2児の母タマラ。子ども向けのパフォーマーやヨガ講師として働いています。テーラーである曾祖母から代々受け継がれたソーイング技術でコンテストに挑みます。

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    ヘザー
    夫と愛犬と暮らしているヘザー。「わたしは長い間隠れてソーイングをしていました。服を買うお金がなくて。周りから何でも手作りなのねって言われたくなくてずっと内緒にしていたんです。」と話していました。

    今回の見どころ

    決勝に残った3人はタイプが全く違います。

    タマラは母も祖母も裁縫好き。柄の選び方が特徴的な彼女の作品はこれまで2度、優秀作品に選ばれました。

    タマラ
    守りには入らない。そんなの私らしくないもの。ベルベットの毛並みに逆らうようなものよ!

     

    天性のセンスが光るチネロ、型紙を使わない服作りを得意としています。多くの作品が2位以内に入りました。

    チネロ
    緊張して吐きそうよ。蓋を開けると泡が飛び出す炭酸飲料みたいな。

     

    ヘザーはソーイング歴30年。技術は優れていますがこれまで1度も優秀作品に選ばれたことはありません。

    ヘザー
    今までは安全策を取ってきたけど、決勝では大胆な手を使わなきゃ勝てない。審査員を驚かせて、必ずこう言わせるわ“本当!?”って!

     

    これまでの数々の難題を突破してきた出場者たち。決勝では難易度がさらに上がります。

    決勝のテーマ“クチュール” 。高い技術を要するこのテーマは、美しさと同時に正確さも求められます。これまではソーイングの基本的な技術を審査してきましたが、最後に審査するのは仕上がりの技術。

    勝ち残った3人が最後の戦いに挑みます。重圧を跳ねのけて誰が勝利を手にするのでしょうか。



    課題内容

    最初は型紙を使った課題です。制限時間は3時間15分で、ネクタイを作ります。

    ネクタイ制作 審査のポイント

    • 手縫いの技術
    • 型紙を読む力
    • 生地選び

    目指すべきネクタイとは?

    一見単純そうに見えるネクタイの縫製ですが、一筋縄ではいきません。

    今回重要なのは手縫いで美しく仕立てる技術です。素材はシルクです。

    フチが柔らかく仕上げられていて、中心は手縫いされているが縫い目が全く見えないネクタイが理想的。ネクタイの先端(剣先)の部分を上手く処理してきれいに仕上げることが条件です。閂止めももちろん手縫いでやらなければなりません。細かな仕上げの腕が重要になります。

    パトリック
    まだ、手で縫う技術をちゃんと見せてもらっていない。

    決勝戦に進出したヘザー、タマラ、チネロの3人ですが、ともにネクタイを作るのは初めてです。

    タマラは柄を優先して選んだ生地、ヘザーは型崩れしない生地、チネロ滑らない生地を選びました。

    チネロ
    手縫いは得意じゃないの。まずは型紙をしっかりと読んで……やってみる。

    制作工程

    今回のネクタイは、大小2つの剣先に裏布を縫い付けます。芯地を入れて、くるんだら手で縫い、最後に縫い目を補強する閂止め(かんぬきどめ)をしたら完成。

    チネロ
    布目に対して、型紙を斜めにおいて裁断します。このバイアスで生地を切れば伸縮性がでる…型紙に“そうしろ”とあるし…笑

    剣先を作るにはまず布端を中表に折り先端を縫って小さな縫い目を縫ったら、剣先裏の布を合わせて、端を縫い留めます。表へ返すと、剣先裏の布は外からは見えません。

    ネクタイ剣先

    ネクタイの先端の部分“剣先”

     

    タマラ
    これ、剣先裏って言うらしいんだけど初めて聞きました…パトリックとメイがそう言っていたけど。でも知ったかしました「あぁ、剣先裏ね!」って笑

    チネロ
    剣先を縫うところです、型紙通りに…。自分が何をやってるのか見当もつかないからとにかく指示通りに。

    ネクタイの中に織り込んで形を整えるための芯地は、布の中心に正確に押さえる必要があります。

    残り1時間37分30秒(ちょうど半分!と決め顔のクローディアが忘れられない)。芯地を入れます。

    芯地の位置がちょっとでもずれるとネクタイが歪みます。芯地を入れたら、ネクタイを閉じて中心に沿ってしつけをかけ、粗い波縫いで芯地をとめます。

    チネロ
    2人に聞きたいけど…邪魔しないでおく。どうせ理解できないし。

    残り30分。この課題で最も重要な、手縫いに入ります。表から糸が見えないよう、まつり縫いをします。

    チネロ
    なんでこうなっちゃったの…ネクタイの構造がわからない…。
    もう早く終わってほしい…美しく手縫いするなんて…無理だわ。

    メイ
    チネロが心配…型紙を理解できないみたい。

    パトリック
    これまでの課題は彼女に馴染みのある服ばかりだったんだ。ネクタイについてはよく知らないんだろうね。指示通りに作るスキルが低いことが露呈したんだ。

    泣きながら作業するチネロにそっと声をかけて作り方を教えてあげるパトリック…の手が綺麗…(シリアスなシーンでも邪な気持ちを抑えきれないBBAww)

    決勝戦直前の自宅インタビュー

    決勝戦の準備に勤しむ3人の自宅での事前インタビューの様子も放送されました。

    チネロ「服を作ってみたいってずっと思っていたけど、実際に始めたのは2年前。だから、何十年もソーイング歴のある2人と一緒に決勝に残れるなんて信じられません。本気で取り組んで努力すれば上達するということを証明できたかな。優勝できる可能性だってきっとあります。」

     

    ヘザーの仕事は馬術トレーナー。裁縫は趣味でした。

    「わたしはずっと人と競って生きてきました。今回はコンテスト最後の戦い。馬術で言うなら最後に審判に敬礼するところです、これまでの総仕上げってこと。」

     

    タマラ 「初めて作ったのは人形に着せる服。母親も人形の服を祖母に教わって作ったのが最初。コンテストまでは布屋と自宅を行ったり来たりして準備に励みました。練習で徹夜をしたり…あとは食べて、寝て…縫い物!」

    「とにかく優勝したいんです。かならずーーーー!!!」


    こども2人にダイニングテーブルでおやつを食べさせる傍らでソーイングをするタマラ。

    テーブルは布やソーイング道具でカオスな状態。こどもたち、チュッパチャップス舐めながら輪っか状のポテトスナックを指にはめてかじっとる…うちと一緒の光景…こどものポテコの食べ方は世界共通。まあ海外ドラマちゃん宅はコンテスト前ではないけど常にテーブルの上散らかりまくってるけどね…。

    評価と順位 

    1位 タマラ

    グレーの地に青とネイビーの太めのストライプのネクタイ

    • 良かった点 寄れずにまっすぐ伸びているし生地の縞模様と剣先が完全に平行になっている。手縫いもよくできている。剣先の裏地もきれいについている。閂止めもきちんと入れた。
    • 良くなかった点 コメントなし

    パトリック
    欠点がないわけではないがちゃんと仕上げられている。これは実際に着られるいいネクタイだ。

     

     

     

    メイ
    手縫いがとても丁寧で見事でした。

    「今まで学んできた様々なスキルが、ここでようやくものになってきた感じです。」と1位になれて嬉しそうなタマラ。

    海外ドラマちゃん的!ここに注目

    審査のときに初めて気が付いたんだけど、剣先の裏地がネイビーに白い小さなドット柄だったね!

    タマラはネクタイは初めてって言ってたけど、型紙を理解する力があったんだろうね、そんなに不安になることもなくこなしていました。違う柄の布をつけるのも余裕の表れだよね。

    2位 ヘザー 

    濃いビビッドなピンクとオレンジの細かいストライプで光沢のあるネクタイ

    • 良かった点 剣先裏は指示通りに表地を織り込んで少し内側にしてある。若干凸凹しているがアイロンで押さえてある。折り目も押しつぶさずに処理できている。全体的には上手く仕上げてある、悪くない。
    • 良くなかった点 手縫いの部分の縫い目が粗くかなり乱れている。剣先の裏側が左右対称には折れていないし縫われていない。

    パトリック
    1位とは僅差だがもう少し丁寧に手縫いを仕上げられたら良かった

    海外ドラマちゃん的!ここに注目

    ビビッドなピンクとオレンジが、第16回プロムドレス対決のときの作品を彷彿とさせたヘザーのネクタイ(あの回はリンダが優秀作品だったけど個人的にはヘザーのが良かった)。ネクタイとしてはこれが一番好みだったかな。

    制作途中のインタビューでは余裕そうだったけど、ラストの縫い目の粗さとネクタイ自体の曲がりっぷりが残念だった。

    3位 チネロ

    濃いグレーに青と水色の小さな花がクロス状にいくつもあしらわれたネクタイ。

    • 良かった点 努力して形自体はよくできている。全体のバランスも上手くとれているし、剣先裏の構造もこれで正しい。縫い目も非常に正確だ。
    • 良くなかった点 コメントなし(ほぼ完成していなかったため。)

    パトリック
    がっかりしたよ。1本のネクタイとして仕上げることができなかった。

    海外ドラマちゃん的!ここに注目

    チネロのネクタイを一目見て最初はネクタイに近づかずに、パトリックが厳しい表情で無言の時間を作ってましたね。チネロも思わず「すみません…」と言ってたシーンにドキッとしたよ~。

    がっかりした、と厳しい評価を最初に下しつつも、そのあとで「でも努力して…」と良かった点もたくさん評価してもらえたね!

    チネロは後半あきらめモードで、逆に気持ちが落ち着いていたみたいだから手縫いを放棄せずにとにかく形にしたら良かったんじゃないかなあ。司会のクローディアにも「チネロ~!縫わなきゃ!とにかく縫って!」って急かされてたよね。

    タマラのネクタイには負けるけどヘザーのネクタイは結構曲がってたし、もしかしたら2位には食い込めたかもしれないと思ったよ。

    まとめ

    決勝戦第1戦目はタマラが1位をゲット。

    「新しいテーマに挑戦するのは大好き。」とプラスオーラ全開でしたね~。海外ドラマちゃん的、最後は実力よりマインド説(実力が互角の場合に限ります)。

    チネロは緊張しずぎて不安になりすぎちゃったかな~?

    これまでの戦いでは「自由にやるわ」とかこれがわたしのやり方っていう自己流スタイルだったよね?わからない課題の場合、そのスタイルを貫き通しても良かったんじゃないかなあと思ったけど。

    途中、パトリックが作り方を教えてくれたんだしもう少しできたんじゃないかな。

    ヘザーはちょっとずつ殻を破ろうとしているのかな?

    今回は型紙に従う課題だったけど、柄選びや作業中のインタビューから、闘志が伝わってきて今後が楽しみ。

    さて、次回はウエディングドレスをリメイクしてこども用ドレスにする課題の感想とレビューをお届けします!お楽しみに!!

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