『未成年裁判』は、2022年2月に公開されたNetflix独占配信中のリミテッドシリーズです。
非英語圏でのグローバル視聴時間ランキングで一位に輝いたことから、韓国ドラマの中でも特に注目を集めています。
今回はそんな『未成年裁判』の第7話感想レビューをお届けします。
\『未成年裁判』第6話の感想レビューはこちらから/
Contents
『未成年裁判』前回のあらすじ
自分が最後に担当する“試験漏洩事件”に息子が関わっていたことを知ったカン部長(イ・ソンミン)。
感情的に叱り付けたことが原因で、息子のシヌ(キム・ジュノ)は道路に飛び出してしまう。
一度は政界への道を諦めようとしたカン部長だが、言い分が認められず隠蔽工作をすることに。
一方、ウンソク(キム・ヘス)は加害者のうちの1人から「他にも事件に関わっていた生徒がいる」ことを聞く。
8名まで候補者を絞り込んだウンソクたち。
その中にカン・シヌの名前を見つけ、部長の不審な行動がウンソクの頭をよぎる。
ウンソクは、カン部長の元へ赴き「自首してください」と告げるのだった。
『未成年裁判』第7話あらすじ
部長から事件のことを「職場で話そう」と言われ引き下がったウンソク。
翌日、ウンソクは尚も隠蔽しようとする部長に反発する。
それに対し、テジュは部長を疑うことに嫌気が差していた。
そんな彼に、ウンソクは「あなたはもう辞めなさい」と告げる。
一方、試験漏洩事件に関わっていた生徒たちは自主退学していた。
事件により再試験が行われる。
加害生徒たちは揃って裕福な家庭で、予備校や家庭教師の力で対策ができるため、寧ろ加害生徒たちが有利な状況になっていた。
この状況に憤慨したウンソクは、所長にカン部長の息子のことを報告する。
罪の意識に苛まれていたシヌが自白したためだ。
少年法の改正に向けて5年もの間準備してきたカン部長。
ウンソクは部長に「罪は罰で償うべき」と進言する。
その後、部長は自らの罪を自白し懲戒尋問を受けることに。
テジュは、裁判所から立ち去る部長を見送る際、部長が自分の恩師であることを知る。
「俺の背中を追うな」と残し立ち去る部長。
世間からの風当たりが強い中、ウンソクは無免許交通事件を担当することになった。
その主犯が以前食事を共にしたクァク・ドソク(ソン・ドクホ)だと知りテジュは驚きを隠せない。
ドソクが重症で目覚めない中、同乗者たちは“ドソクに強制的に乗せられた”と主張。
ドソク側と食い違う主張に、ウンソクは疑念を抱く。
その後、ドソクが植物状態になったと連絡を受け、衝撃を受けるウンソク。
一方で、ヨンファ地方裁判所にナ・グニ(イ・ジョンウン)が部長として就任。
それを知ったウンソク。
過去にグニと対面した経験が、ウンソクの頭の中に蘇ってきたのだった。
感想レビュー1:部長の心を動かすウンソクの言葉。
息子から自白を引き出してまでカン部長の不正を訴えたウンソク。
そんな彼女に、部長は「なぜこんなことまでする?」と尋ねる。
ウンソクは部長が少年法改正に向けて5年以上準備してきたこと、毎回事件日誌を書いていることを知っていた。
その上で、「手段を誤れば目的が汚される。書き続けた日誌に今回の事件をどう記録しますか?」と訴える。
その言葉を聞いた部長は、所長に自らの罪を告白する電話をかけたのだった。
ちょっと、この展開はズルいです。
普段ウンソクに向かって怒鳴ってばかりなのに、裏では判事としてコツコツまじめに仕事をしていたカン部長。
今回が最初で最後の不正だったんですよね。
しかも、未成年犯罪のことを真に思って少年法改正を目指していたわけです。
しかし一方で、この一回限りの悪事がバレたのはかえって良かったのでは、とも思います。
部長が政界に進出できたとしても、彼は今回の不正をずっと胸に抱えていくことになるのではないでしょうか?
のちに手紙でウンソクに“君は正しいことをした”と言っていることからも部長の本来の人間性が推測できますね。
感想レビュー2:恩人・カン部長と別れを済ませるテジュ。
裁判所を去る部長を見送るテジュ。
テジュは「自分のいた少年院から恩人の写真が送られてきたんです。どうして部長が写ってるんですか⁉︎」と尋ねる。
そんなテジュに、「すぐ分かったよ。立派になってくれて嬉しかった。」と言う部長。
続けて、「君は恩を既に返した。仕事に戻れ、俺の背中を追うな。」と言葉を残したのだった。
なんとも後味の悪い別れのシーンとなりました。
この事件がなければ、テジュも感謝の気持ちで快く部長を送り出せただろうに…
部長は、自分の正体を一言も告げず更生テジュを見守り続けていました。
この気持ちを少しでも自分の息子に向けられていれば、このような事態にはならなかったのでは、と悔やまれますね。
以前の話で出てきたセンター長ソンジャも、自分の娘を蔑ろにしてしまっていました。
家庭を犠牲にせずに素晴らしい仕事人でいることはやはり難しいのでしょうか?
感想レビュー3:新部長判事のナ・グニ。ウンソクと因縁あり⁉︎
無免許交通事件の審理を終え、廊下を歩くウンソク。その前に中年の女性が現れる。
「私はナ・グニよ。あなたね、内部告発で部長を追い出したのは。仲良くやりましょう。」と告げて去っていく女性。彼女が新しい部長判事だった。
彼女を見た瞬間、ウンソクの頭に法廷に立つナ・グニの姿がよぎる。
このシーンも意味深ですよね!
ウンソクは過去に彼女と会ったことがあるようでしたが、声をかけられるまでは気づいていませんでした。
ただ、記憶の中だとウンソクが彼女と一緒の法廷に立ったというより、ナ・グニ主審の事件に関わったという雰囲気でしたよね。
ウンソクの5年前の出来事が気になりすぎる!
こうやって匂わせていく手法は王道ながらも次回が楽しみになります。
『未成年裁判』第7話まとめ
未成年裁判、第7話では試験漏洩事件の結末とカン部長の人間性が描かれました。
今までただのうるさい上司だったのに、前回、今回と“実はいい人”イメージをつけられ、まんまと部長を好きになってしまいました。
そこでこの別れです。本当に上手い構成ですよね…。
特に、テジュにはもっと早く気づいて欲しかった…!
積もる話もあっただろうに。懲戒委員会にかけられたカン部長ですが、彼とテジュがまたどこかで一緒に働けるよう願っています。
そして、新たな事件も気になる展開。
毎度お決まりの、「どちらの主張が正しいのか?」問題も勃発しています。
見た限りドソク側が正しい気がしますが、彼が植物状態になってしまったことで、今後どのように転んでいくのか…。
第8話も見逃せない展開となりそうです。